第15章 レコーディング
「道」のRecordingは麻布のアオイスタジオで、アレンジはかの有名なそして
その後もずっとずっと親しくお仕事させて頂く事になる萩田光雄さん。
スタジオはアルファよりも更に広く、リズム隊と弦のみなさんが美しいサウンドをほんのちょっとの打ち合わせで奏で始める。
初めて目にする光景に目を白黒させていました。
アルファでのピアノ1本の録音ではなくオケを聴きながらのガイドヴォーカルは
極上に気持ち良く幸せな時間で、私は一生こんな空間に身を置ける仕事をして行きたいと思いました。
B面に収録したオリジナル曲「限りない空」のイントロがヘッドフォンから流れて来た時、その美しいキラキラとした弦の調べに「これが何度も弾き語りをしていた私の曲?」
と思わず鳥肌!倒れそうになりました。
ただ弾き語りには弾き語りなりに重要なピアノのフレーズやオブリがあったので
萩田さんにそのフレーズを入れて良いか伺いました。
「じゃぁ自分で直接伝えてくれる〜?」その言葉に当日ピアニストとしていらしていた方に
「すみません、ここはこう言う風に弾いて頂けますか?」なんて恐れ多くも自らお手本を示したりして、、
でもそのピアニストが今は亡き泣く子も黙るあの偉大なる羽田健太郎さん通称ハネケンさん
だったと言う事は随分後で知りました。
あのハネケンさんにお手本として弾いて見せてしまうなんて、、
知らないと言うのは恐ろしい事です!
でもそのハネケンさんとも後々も何度もスタジオなどでご一緒させて頂けた事は
素敵な思い出です。
※本文「紫色のテキスト」をタップ(クリック)すると関連情報がご覧いただけます。