第14章 デビュー
そしてそれから何日も立たないうちに学校の方に電話が!
授業中に呼び出しを受け、なんと当時、ガロやユーミン、吉田美奈子さんなどと所縁のあった
アルファミュージックの方からのスカウトの電話。
「他の曲も聴いてみたい。まずはデモテープを録りましょう。。。」
Recordingはとりあえず10曲。そして日を改めて更に12曲くらい録ったでしょうか、、
初めてのスタジオは田町にあったアルファのスタジオ。
独特な空気感を漂わせていて
沢山の良い音を吸収した壁、天井は
「ここは子供の来る所じゃないよ」とでも言いたそうにちょっと冷たくて。
見た事もない機材がぎっしり詰まったコンソールはまるで宇宙船のようでした。
大きなグランドピアノを前にマイクを通した自分の声の響きにびっくり!
「気持ちいい〜〜!」当たり前だけど家で歌っているのとは大違いで嬉しくて嬉しくて、あの感動は思い出すと今も胸がうずうずします。
とはいえ、津田に入学したばかり、2年間は勉学に勤しみ卒業後の本格的デビューへ向けて
曲が出来る度にデモテープを録っていきました。
そんな中、1979年国際児童年の歌をアルファの社長であった村井邦彦さんと名コンビの
山上路夫さんが作る事になり、そのヴォーカリストを探していた所、光栄にも私の上に白羽の矢が刺さり2月21日栄えある名コンビの名曲「道」で
歌手としてデビューする事が決まりました。
でもまさか自作以外の曲でデビューする事になろうとは、、、
世の中ではユーミンを始めとしてシンガーソングライターが沢山台頭して来た頃。
私もそんな中の一人として記憶してもらえたらいいなと思っていたのでシンガー?
私の歌は自作の曲を表現する事で成立すると思っていたので、パフォーマンス的に圧倒的に不利と心の中で感じていました。
でもそれをすかさず察して下さりB面には自作の曲を、そして直ぐにオリジナルアルバムもリリースしてくださる事になったのです。
私もシンガーとして世に出ていない曲を初めて歌うことへのワクワク感は止められず、村井さん、山上さんとのキー合わせでは
「ファルセットを多く使って力強く歌う方が説得力があるよ」とおっしゃって頂き、ベストのキーよりもかなり高いキーに設定すると言う、そんなテクニックも知りました。
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