広谷順子
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第11章 バンド結成!

フォークタッチの優しい歌。わぁ〜〜凄い!曲になった!曲が作れる!
そういえば小学校の時、簡単に曲が作れたっけ、、、
なんだか開眼!今度は私が書き溜めていた詩に、そしてK子の詩に曲をつけてみる事に!

< あの空へ >(未発表曲)
♪星のない空は 悲しみをたくさん 閉じ込めた世界
どこへ行っちゃったんだろう
あの星たちはいつか帰ってくるかしら いつか帰ってくるかしら
戻って欲しいあの空へ、〜♪
(歌詞 K子)

世はアマチュアフォークロックコンサートの盛んな頃。
御多分に洩れずK子と私は「バンドやろうよ!!」M子を誘って数曲のオリジナルとカーペンターズ、ラズベリーズ、ブレッド、ルネッサンス、ニールセダカなどを レパートリーに結成。
その名も<デミアンシンクレール> 2人が好きだったヘルマンヘッセの小説<デミアン>の登場人物の名前からとりました。

それからは耳コピと作曲の日々。
高校の仲間の中にはK子の他に現在プロの作詞家として活躍している 森田由美、芹沢類などもいて、歌詞は周りに沢山あふれていたので、私はひたすら作曲とアレンジ担当。
と言ってもコードと言うものを知りません。全てはおたまじゃくしに和音。
五線紙はいくらあっても足りませんでした。
他にも耳コピ能力を生かしてデビッドボウイのコピーバンドでピアノを弾いたり、オリジナルもどんどん増えてそれはそれは楽しいMusic Lifeでした。

'72年、兄の勧めもあり、そんな中の1曲<かもめ>でヤマハのポプコン東京大会に、弾き語りで出場しました。
結果は見事落選!優勝は杉真理さん率いるピープル。
杉さんの1度聴いただけで印象に残るフレーズと爽やかさに一遍に魅了されてしまい、コンテストが終わってもしばらく頭から離れなくて密かな心のアイドルとなっていました。
その事をご本人に伝えられるようになるのはずっとずっと後の事になりますが、年月は経てど同じミュージシャンとしてその事を伝えられた事を ほんの少し誇りに思った瞬間でした。

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