広谷順子｜うららかなる時のなごり

第34章ラジオ番組

その頃プロデューサーのTさんから、綺羅の二人で「ラジオ番組をやってみませんか？」とのオファーをいただきました。それならば日本の歳時記を中心にDiscover Japanが根底に流れるものとなれば綺羅らしい番組になるのではないかな、とスタートする事にしました。

スタートにあたって、番組タイトルとテーマソングはもちろん綺羅のオリジナルで、と考えていたら、ある日木戸の頭にふと「うららか」と言う言葉が降りて来たのです。
なんとも日差しを感じる暖かさを持った言葉。
午後のティータイムに流れる時間は＜うららか茶房＞からお送りしようと、番組タイトルに決定！
そして「うららか」をテーマに、日本独特のしりとりを歌詞に取り入れてテーマソング「うららか」が完成しました。

＜うららか＞　（幻世　M−1）
うららかな　波に　匂はせし　白妙の雲
あてどなく　繰り返す　涼しき　千代の流れ
あざやかに　滲む　紫の　のどけき空を
仰ぎては　侘しさへと消えいるよな
あれからどれほど　永らえたのか
ありし日辿れど　風吹きすぎるだけ
花、月、夢　すべてこの手に還りなむ
穏やかな　波と　遠鳴りし　潮騒の音よ
次の世の　野辺の間へと伝え給ふ

山、星、雪　すべてこの眼に焼き付けなむ
うららかな　波に　匂はせし　白妙の雲
あてどなく　繰り返す　涼しき　千代の流れ
見渡せば　遥か　彼方へと　通せし空も
やがて来る　瑠璃色の夜明けの海