広谷順子
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第32章 食彩の王国

食の番組ではあるけれど これまでの番組とは一味違う、食材がどのようにして食卓に届いているのか、また自然界にあったものがいつから食料として人を潤すようになったのかなど、歴史を交えた食材に流れる時間をテーマにした素晴らしい番組である事を知り、木戸が日本の原風景をイメージする穏やかな曲を書いてくれました。
そして私は自然の営み、恵みがあるからこそ人は生きられると言った事をテーマに自然への感謝の気持ちを込めた歌詞「悠久の翼」を書きました。

<悠久の翼> (悠久の翼 Mー1)
空には空の大地が 雲居に水を得て
たゆたう心洗うよう この身に降り注ぐ
山には山の細波 花散る風仰ぎ
里居を忘れた小鳥が 眠りにつく湊
時知らず芽生えてく 矢羽根のあたたかいぬくもり
万代に続いてく営みを
はかなき事と逸る命 大空駆け昇る

月には月の縁が あるから生きられる
愛しい万物を守るため 光を湛えてく
月には月の縁が まばゆい影おとし
救いを求め万物へと その手を差し延べる

翼を高く広げて 羽ばたくその時に
一粒こぼれ落ちた実が やがては花になる
月には月の縁が あるから生きられる
愛しい万物を守るため 光を湛えてく

制作の方々にとても気に入っていただけて、めでたくテーマグソングに決定!
そしてオープニングには「沙羅」が。
食したものは身体の中で血となり肉となり、、
生きる上でとても大事な血液は自然界で例えたなら水の流れと同じ、二十四節気の啓蟄に、もぞもぞと這い出した虫達も水がなければ息絶えてしまう。全てが枯れてしまう。
大切な水と命をテーマに作ってみました。

<沙羅> (悠久の翼 M−6)
朝の訪れに息を吹き返す 足下の夜明け鼓動に耳を澄ます
その日が来たのだろう 目覚めたばかり
木漏れ日に揺れる陽炎の光 満ち足りた空気こぼれる雫の先
どこまで行けるのか 生まれたばかり
さらさらさらり 流るる水の 行きつ戻りつ 遥かな旅よ

身を寄せ身をつくし いつかは消える
さらさらさらり 流るる水の 行きつ戻りつ 遥かな旅よ
さらさらさらり 流るる水の 行きつ戻りつ 遥かな旅よ

番組はとても評判が良く今日まで14年間続いています。
長寿番組と言って良いのではないでしょうか、、
そんな番組のテーマを作り歌わせていただけた事、それが綺羅を続けるきっかけとなり、そして長く続いている事が綺羅の広谷順子と言う意識を持ち続けさせてくれています。
本当に心から感謝です。

そして1枚で終わると思っていた綺羅は2005年1月21日、2nd.Album<悠久の翼>を リリースする事となったのです。。

綺羅 2nd Album
「悠久の翼」
¥2,000(税込) / WHSP-0112
2006年10月25日 release
Whisper Notes Music / KIRA レーベルより
  • 収録曲
  • 1.悠久の翼
  • 2.月祭り
  • 3.百人想歌
  • 4.送り火
  • 5.朝露
  • 6.沙羅
  • 7.火の穂
  • 8.そして…
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